家にあるものだけでチョコレートは造れるか
2008年 01月 23日
最近チョコに関して調べることが多々あり、基本的に固形のチョコっていうのは
脱脂したカカオ豆+カカオバター+砂糖+香料
で出来ていることが分かりました。
と、いうことは
似たような材料を使えばチョコを合成できるんじゃないの?
手作りチョコって言っても普通は既製品をただ溶かしてまた固めただけですが、ココは一発、原材料から錬金術よろしくチョコを合成できるかやってみたいと思います!
しかも新しく材料を買い足すことなく。
まず、チョコレートの基本知識として
これだけ守れば造れるかなーと思いきや、本格的にカカオ豆からチョコレートを製造していた人を発見。
知る人ぞ知る男の趣肴HPさんの『カカオ豆から作る』チョコレート
さすがこのサイト。カカオ豆から作っていたとは・・・久しぶりに訪問したけど、やっぱり内容が濃い。
このサイトに書いてあるところによると、ただ溶かして混ぜるだけではダメなようです。
ということで、上記2つを参考にしてうちにあるものだけでチョコレートを合成していきたいと思います。
まずは計量から。
今回は
割合としては
分量は男の趣肴HPのを半分にしただけですけどね。
%に表してみるとずいぶん甘さ控えめです。
お菓子は大雑把な料理と違い、少しの差で大きな変化が出てしまうことが多いので注意が必要です。
なので、早速デジタルスケールで1グラム単位の計量をしたいと思います。
・・・。
電池が無かった。
以前使ったのがいつだったか思い出せないほど昔だしな。よし、仕方ない、新しい電池を買いに・・・
あ
『家にあるものだけで』ということは、電池を買いに行くのもだめなんじゃないか?
電池1個のために寒い中でかけるのが嫌なので、しょうがなく他の方法を探します。
ドバン さらに昔に買ったキッチンスケール。
作りはちゃちいけど見た目がいいので飾りとして鎮座しておいでだったものですが、今回は埃をふき取って台所に復活していただきました。
そんなわけで早速計量していきたいと思います。
まず、カカオバターなんてものは家にあろうはずも無いのでその代わりがこちら。
ギー(澄ましバター)
これならどこのご家庭にもありますね!
特に東南アジアとかの辺では。
懐かしきエジプトで買ってきたまままだ使い終わりません。
これはバターから脂肪分以外の成分を出来るだけ抜いたものなので、やはり常温では硬く、きっとチョコの特徴を出してくれるでしょう。
それに乳脂肪だし。
チョコレートの定義に反してないし。
ボウルの重さをハカリの針調整で打ち消して直接投入して量ろうと思ったのですが、調整ネジがステンボウルの重さに対応できませんでした。
さすが小さいアナログスケール。デジタルが生きてたら簡単に進むのに。
アナログスケールにした時点で細かい計量はあきらめていますから、なんとなく30gになった時点で良しとします。
つぎは一番大事なカカオ成分に当たる、ずばりココアパウダー。
今回この実験をやってみるきっかけになったものです。
粉末ココアって、カカオ豆をすりつぶしてカカオバターを取り除いたカスの粉末なんだそうです。
カスというか、本来はココア粉末の方が時代は早く、そこに捨てていたカカオバターを混ぜたら固形チョコになったのがチョコレート爆発ヒットの始まりだそうです。
60gって結構多いんですね。
大事なココアがなくなっちゃうんじゃないかとひやひやしました。
ちなみに、こういうココアはなめても苦いだけです。ティラミスの上にかかってるのがこれ。
次に粉ミルクの代わりにスキムミルク(脱脂粉乳)です。
これこそいつ買ったのか思い出せない。
本当は全粉乳がいいのですが、日本では入手が難しいそうです。
赤ちゃん用の粉ミルクとかは脂肪分も豊富だしおいしいかもしれませんね。
さすが古いだけあってダマが多い。
おかげで微調整が難しく、あと4グラム!とやっている時にガスッと手がハカリに当たりました。
途端
うおっ、50g超えた!
どうやらはかりのどこかが引っかかっていて針が動かなかったらしく、実は既にかなりオーバーしていたのでした。
もう、これだからアナログは。
あとは上白糖を計量し、そろった材料がこちら。
ギーは湯煎にかけています。
しかしこんなものが本当にチョコレートになるのか。
その粉類をふるいにかけ、液化したギーに混ぜながら練っていきます。
いきなり全部入れてダマになるのが嫌なので、少しずつ練りこむことにしました。
それにしてもこの・・・ギーの匂いがきつい。
本当にこれがチョコになるのか?
そんな疑念もどこ吹く風!
粉を足していくとどんどんチョコの良い香りに!!!
できる、できるぞチョコレート!
これで材料はすべてボウルの中に入りました。
もうチョコレートとしか思えない香り。
でも・・・なんかパサついてないか?
本当にこれでいいの?
なんか砂場にある猫のうんこみたいになっているよ。
とりあえずこんななりました。
なんか、クッキーの生地みたい。
ちょい、味見。
うん、おいしい。
おいしいけど・・・なんだかざらざらしているしバター風味だし、チョコって言うよりもチョコレートケーキ食ってる感じ。
そうだ、ギーを足そう!
精密な計量が云々とか言ってたけど、もう無理。
第一あのハカリを使った時点でどんな計量ミスが発生しているかわからんのだし、問題なし!
お、おおぅ・・・
見る見るうちにチョコみたいになっていくではないか。
すごい、俺。
@コンチング
いきなりよくわからないカタカナが出てきましたが、僕もよくわかりません。
とりあえずこの状態で温度を45~50度に保ち、1時間練ります。
こうすることでチョコレートの結晶を理想の形に近づけ、なめらかなチョコレートを作るんだとか。
工場製品では最低でも12時間は練るみたいです。
フ~フ~フフッフ~♪
あの人は喜んでくれるかしら~♪
そういえばバニラビーンズがあったんだったと思い出したので入れることにしました。
この乾燥したミミズみたいなのがバニラの香りを出すんですよ。信じられませんね。
バニラ豆というだけあって、使うのはこの中にある黒い粒々。
ちょっと高いアイスクリームとかに入っているあの黒い粒々はこれです。
このバニラもバニラシュガーを作るためにずいぶん前から砂糖漬けにしてあったもので、匂いもだいぶ弱まっていましたが、とりあえず半本分投入。
バニラをほじくり出しているところ。
ウフッフフッフ~♪
おいしいって言ってくれるかしら~♪
コンチングを始めて20分
飽きた。
ちょっと気を抜くとすぐに温度が下がっちゃうから離れられないし、
チョコをあげたい大事な人なんていないから気分的にも浮かばれない。
せめてこの記事が結果として面白く出来ればいいなあと思いながら無為に時間を過ごしていきます。
あまりに台所が寒いうえに腹も減ったので、となりでジャガイモをゆで始めました。
今うちにはジャガイモ以外の食材が無いので、具なしポテトサラダにでもしようと思います。
@テンパリング
そんなこんなで何とか1時間耐えたら、いったんボウルをお湯から出して温度を27度まで下げ
、再び30度にします。
これも、なめらかなチョコレートを作るためのコツらしいです。
下げようと思うと今度はなかなか下がらないのが世の常です。
放っておいてもなかなか冷えそうに無かったので、へらでかき混ぜて冷まします。
@デポジタリング
ようは型に流し込んで冷蔵庫で冷やすことです。やっと解放される。
それっぽい型が無かったので、タッパーにつめることに。
製氷皿でもいいかと思ったんですが、冷凍庫内の臭いが染み付いてたのが気になったのでやめました。
このまま固まるまで冷蔵庫に放置します。
冷凍庫に入れてしまうと品質が劣化するので、あくまで冷蔵庫で。
1時間後
うおお!固まってる!すげえ!
チョコだー!!!!!
@デモールダリング
本来なら型から抜いて完成ということなんですが、
なんせ自分で作って愛着がわいているし、正当な評価が出来ないかもしれない。
というわけで夜の9時に知り合いに片っ端から電話。6人目くらいで学生時代の先輩に繋がったので飲みに誘ったのですが、なんとちょうど芝居の稽古終わりでこれから飲み会ということ。
全然関係ないのに参加することにしました。
@試食
「なんだこの匂いは」といいながら試食してくれました。
「チョコって言うより・・・チョコを使ったものに使える。
ガトーショコラとか。」
やはりそうか。ギーの香りがどうしてもケーキに行き着いてしまうんだな。
他にも
「食う前の匂いはきついけど、食うとうまい」
「溶け方がねちっこい」
「濃ゆい」
という反応。
言葉はアレですが、おおむね気に入ってもらえたようです。
砕いて小皿に盛っておくとすぐになくなるし。
そしてその中である重大な意見が。
「これキスチョコのにおいがする!」
「M&Mの中身の匂いもこんな感じ。」
おおお!
なんと、この癖のある匂いは製品として存在していたのか!
しかもこの2つはチョコレートが世に生まれてき始めた時期のもので、両方とも戦時食として政府御用達になったものじゃないか。
自分で食べてみた感想としては、
確かに味は濃ゆい。が、これはこれで濃厚でおいしい。
食感はカカオパウダーのせいか少しざらついていて、エアロチョコのような歯ごたえ。
香りの点ではやはり癖があるので、香料を増量すればなんとかなるでしょう。
全部粉だからということですり鉢でする工程を飛ばしたんですが、アレをやっていればもっとなめらかになったかも。
ちなみに、30分練った状態のものと練る前の状態のものをサンプルとしてとっておいたんですが、食べ比べても僕にはなめらかさの違いは分かりませんでした。
コンチングの時点で温度調整がうまくいってなかったせいなのか、そもそも違うところに原因があるのかは分かりませんが、あまり気にしなくていい工程かもしれません。
この作り方に限っては。
どうでしたでしょうか、予想に反してかなり反響のよかった錬金チョコレート。
工場製品は完成したあと1ヶ月ほど調温室で寝かせて成分をなじませるそうですので、今からバレンタインに向けて作ってみるのもいいかもしれません。
「チョコを合成してみたんだけど、食べてみて♡」
って。
------------------------------------------------------
1時間のコンチングによってどれくらい結晶に違いが出ているのか顕微鏡で確認しようと思ったのですが、倍率1000×の顕微鏡では確認できないほど小さいのか茶色い画面が見えるだけでした。
チョコレートは脂の塊である。
脱脂したカカオ豆+カカオバター+砂糖+香料
で出来ていることが分かりました。
と、いうことは
似たような材料を使えばチョコを合成できるんじゃないの?
手作りチョコって言っても普通は既製品をただ溶かしてまた固めただけですが、ココは一発、原材料から錬金術よろしくチョコを合成できるかやってみたいと思います!
しかも新しく材料を買い足すことなく。
まず、チョコレートの基本知識として
カカオ分35%以上、ココアバター18%以上、糖分(蔗糖に限る)55%以下、レシチン0.5%以下、レシチンとバニラ系香料以外の食品添加物無添加で、ココアバター、乳脂肪分以外の脂肪分を使用していないこと。水分3%以下であること。というのがあります。
Wikipedia
これだけ守れば造れるかなーと思いきや、本格的にカカオ豆からチョコレートを製造していた人を発見。
知る人ぞ知る男の趣肴HPさんの『カカオ豆から作る』チョコレート
さすがこのサイト。カカオ豆から作っていたとは・・・久しぶりに訪問したけど、やっぱり内容が濃い。
このサイトに書いてあるところによると、ただ溶かして混ぜるだけではダメなようです。
ということで、上記2つを参考にしてうちにあるものだけでチョコレートを合成していきたいと思います。
まずは計量から。
今回は
カカオ 60gでやりたいと思います。
カカオバター 30g
砂糖 40g
粉ミルク 35g
割合としては
カカオ 36%となります。
カカオバター 18%
砂糖 24%
分量は男の趣肴HPのを半分にしただけですけどね。
%に表してみるとずいぶん甘さ控えめです。
お菓子は大雑把な料理と違い、少しの差で大きな変化が出てしまうことが多いので注意が必要です。
なので、早速デジタルスケールで1グラム単位の計量をしたいと思います。
電池が無かった。
以前使ったのがいつだったか思い出せないほど昔だしな。よし、仕方ない、新しい電池を買いに・・・
あ
『家にあるものだけで』ということは、電池を買いに行くのもだめなんじゃないか?
作りはちゃちいけど見た目がいいので飾りとして鎮座しておいでだったものですが、今回は埃をふき取って台所に復活していただきました。
そんなわけで早速計量していきたいと思います。
まず、カカオバターなんてものは家にあろうはずも無いのでその代わりがこちら。
ギー(澄ましバター)
これならどこのご家庭にもありますね!
特に東南アジアとかの辺では。
懐かしきエジプトで買ってきたまままだ使い終わりません。
これはバターから脂肪分以外の成分を出来るだけ抜いたものなので、やはり常温では硬く、きっとチョコの特徴を出してくれるでしょう。
それに乳脂肪だし。
チョコレートの定義に反してないし。
ボウルの重さをハカリの針調整で打ち消して直接投入して量ろうと思ったのですが、調整ネジがステンボウルの重さに対応できませんでした。
さすが小さいアナログスケール。デジタルが生きてたら簡単に進むのに。
アナログスケールにした時点で細かい計量はあきらめていますから、なんとなく30gになった時点で良しとします。
つぎは一番大事なカカオ成分に当たる、ずばりココアパウダー。
今回この実験をやってみるきっかけになったものです。
粉末ココアって、カカオ豆をすりつぶしてカカオバターを取り除いたカスの粉末なんだそうです。
カスというか、本来はココア粉末の方が時代は早く、そこに捨てていたカカオバターを混ぜたら固形チョコになったのがチョコレート爆発ヒットの始まりだそうです。
60gって結構多いんですね。
大事なココアがなくなっちゃうんじゃないかとひやひやしました。
ちなみに、こういうココアはなめても苦いだけです。ティラミスの上にかかってるのがこれ。
次に粉ミルクの代わりにスキムミルク(脱脂粉乳)です。
これこそいつ買ったのか思い出せない。
本当は全粉乳がいいのですが、日本では入手が難しいそうです。
赤ちゃん用の粉ミルクとかは脂肪分も豊富だしおいしいかもしれませんね。
さすが古いだけあってダマが多い。
おかげで微調整が難しく、あと4グラム!とやっている時にガスッと手がハカリに当たりました。
途端
うおっ、50g超えた!
どうやらはかりのどこかが引っかかっていて針が動かなかったらしく、実は既にかなりオーバーしていたのでした。
もう、これだからアナログは。
あとは上白糖を計量し、そろった材料がこちら。
ギーは湯煎にかけています。
しかしこんなものが本当にチョコレートになるのか。
その粉類をふるいにかけ、液化したギーに混ぜながら練っていきます。
いきなり全部入れてダマになるのが嫌なので、少しずつ練りこむことにしました。
それにしてもこの・・・ギーの匂いがきつい。
本当にこれがチョコになるのか?
そんな疑念もどこ吹く風!
粉を足していくとどんどんチョコの良い香りに!!!
できる、できるぞチョコレート!
これで材料はすべてボウルの中に入りました。
もうチョコレートとしか思えない香り。
でも・・・なんかパサついてないか?
本当にこれでいいの?
なんか砂場にある猫のうんこみたいになっているよ。
とりあえずこんななりました。
なんか、クッキーの生地みたい。
ちょい、味見。
うん、おいしい。
おいしいけど・・・なんだかざらざらしているしバター風味だし、チョコって言うよりもチョコレートケーキ食ってる感じ。
そうだ、ギーを足そう!
精密な計量が云々とか言ってたけど、もう無理。
第一あのハカリを使った時点でどんな計量ミスが発生しているかわからんのだし、問題なし!
お、おおぅ・・・
見る見るうちにチョコみたいになっていくではないか。
すごい、俺。
@コンチング
いきなりよくわからないカタカナが出てきましたが、僕もよくわかりません。
とりあえずこの状態で温度を45~50度に保ち、1時間練ります。
こうすることでチョコレートの結晶を理想の形に近づけ、なめらかなチョコレートを作るんだとか。
工場製品では最低でも12時間は練るみたいです。
フ~フ~フフッフ~♪
あの人は喜んでくれるかしら~♪
そういえばバニラビーンズがあったんだったと思い出したので入れることにしました。
この乾燥したミミズみたいなのがバニラの香りを出すんですよ。信じられませんね。
バニラ豆というだけあって、使うのはこの中にある黒い粒々。
ちょっと高いアイスクリームとかに入っているあの黒い粒々はこれです。
このバニラもバニラシュガーを作るためにずいぶん前から砂糖漬けにしてあったもので、匂いもだいぶ弱まっていましたが、とりあえず半本分投入。
バニラをほじくり出しているところ。
ウフッフフッフ~♪
おいしいって言ってくれるかしら~♪
コンチングを始めて20分
飽きた。
ちょっと気を抜くとすぐに温度が下がっちゃうから離れられないし、
チョコをあげたい大事な人なんていないから気分的にも浮かばれない。
せめてこの記事が結果として面白く出来ればいいなあと思いながら無為に時間を過ごしていきます。
あまりに台所が寒いうえに腹も減ったので、となりでジャガイモをゆで始めました。
今うちにはジャガイモ以外の食材が無いので、具なしポテトサラダにでもしようと思います。
@テンパリング
そんなこんなで何とか1時間耐えたら、いったんボウルをお湯から出して温度を27度まで下げ
、再び30度にします。
これも、なめらかなチョコレートを作るためのコツらしいです。
下げようと思うと今度はなかなか下がらないのが世の常です。
放っておいてもなかなか冷えそうに無かったので、へらでかき混ぜて冷まします。
@デポジタリング
ようは型に流し込んで冷蔵庫で冷やすことです。やっと解放される。
それっぽい型が無かったので、タッパーにつめることに。
製氷皿でもいいかと思ったんですが、冷凍庫内の臭いが染み付いてたのが気になったのでやめました。
このまま固まるまで冷蔵庫に放置します。
冷凍庫に入れてしまうと品質が劣化するので、あくまで冷蔵庫で。
うおお!固まってる!すげえ!
チョコだー!!!!!
@デモールダリング
本来なら型から抜いて完成ということなんですが、
なんせ自分で作って愛着がわいているし、正当な評価が出来ないかもしれない。
というわけで夜の9時に知り合いに片っ端から電話。6人目くらいで学生時代の先輩に繋がったので飲みに誘ったのですが、なんとちょうど芝居の稽古終わりでこれから飲み会ということ。
全然関係ないのに参加することにしました。
@試食
「なんだこの匂いは」といいながら試食してくれました。
「チョコって言うより・・・チョコを使ったものに使える。
ガトーショコラとか。」
やはりそうか。ギーの香りがどうしてもケーキに行き着いてしまうんだな。
他にも
「食う前の匂いはきついけど、食うとうまい」
「溶け方がねちっこい」
「濃ゆい」
という反応。
言葉はアレですが、おおむね気に入ってもらえたようです。
砕いて小皿に盛っておくとすぐになくなるし。
そしてその中である重大な意見が。
「これキスチョコのにおいがする!」
「M&Mの中身の匂いもこんな感じ。」
おおお!
なんと、この癖のある匂いは製品として存在していたのか!
しかもこの2つはチョコレートが世に生まれてき始めた時期のもので、両方とも戦時食として政府御用達になったものじゃないか。
自分で食べてみた感想としては、
確かに味は濃ゆい。が、これはこれで濃厚でおいしい。
食感はカカオパウダーのせいか少しざらついていて、エアロチョコのような歯ごたえ。
香りの点ではやはり癖があるので、香料を増量すればなんとかなるでしょう。
全部粉だからということですり鉢でする工程を飛ばしたんですが、アレをやっていればもっとなめらかになったかも。
ちなみに、30分練った状態のものと練る前の状態のものをサンプルとしてとっておいたんですが、食べ比べても僕にはなめらかさの違いは分かりませんでした。
コンチングの時点で温度調整がうまくいってなかったせいなのか、そもそも違うところに原因があるのかは分かりませんが、あまり気にしなくていい工程かもしれません。
この作り方に限っては。
どうでしたでしょうか、予想に反してかなり反響のよかった錬金チョコレート。
工場製品は完成したあと1ヶ月ほど調温室で寝かせて成分をなじませるそうですので、今からバレンタインに向けて作ってみるのもいいかもしれません。
「チョコを合成してみたんだけど、食べてみて♡」
って。
1時間のコンチングによってどれくらい結晶に違いが出ているのか顕微鏡で確認しようと思ったのですが、倍率1000×の顕微鏡では確認できないほど小さいのか茶色い画面が見えるだけでした。
by d_w_child
| 2008-01-23 23:59
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